2009年8月28日金曜日

韓国で増えつつある動機なき犯罪

40代女性、地下鉄駅ホームから突き落とされる

容疑者は日雇いの男性

 23日(日)午後、パク某さん(42)=ソウル市中区・無職=は幼稚園児の娘と手をつなぎ、母娘で家の近くにある地下鉄・薬水駅へ向かった。友人たちの集まりに出席するためだった。ホームには10人余りの乗客が立っていた。

 「間もなく列車が到着します」というアナウンスが流れた。その瞬間、安全ラインの近くに立っていた母親は強い力で押され、娘の手を離して線路に落ちた。母親はとっさに、駅の壁と地下鉄の車体の間にある狭いスペースに体を押し付けた。助け出された後、母親は「とても驚き、まるで記憶がない」と言ってかたかた震えた。

 警察は、母親と一緒に線路に落ちた男に注目した。男は母親と反対方向に体を動かし、プラットホーム下の部分と地下鉄の車体の間に体を押し付けた。ソウル中部警察署は24日、監視カメラの画像や目撃者の供述などを基に、ハ某容疑者(44)=日雇い労働者=を検挙、拘束令状を請求した。見ず知らずの人を線路に突き落とした疑い(殺人未遂)だ。ハ容疑者は容疑を否認している。

 事件が起こったのは23日午後1時12分。被害者のパクさんは基礎生活保障(生活保護)対象者で、娘と二人だけで暮らしていた。パクさんは、線路に倒れた際に鼻とほおの骨にひびが入り、上の前歯4本と下の歯1本が折れた。パクさんが血を流しながら壁にぴたりと身を押し付けるやいなや、列車が駅構内に入って来た。

 列車はパクさんらが転落した場所を70メートルほど通り過ぎ、ホームの中間で急停車した。機関士のキム某さん(46)は、「駅に入る40-50メートル手前で、女性(パクさん)と男性(ハ容疑者)が相次いで線路上に落ちるのが見え、急ブレーキをかけた」と語った。

 キムさんはパクさんらが生きていることを確認した後、駅の係員と相談し、列車を徐行させた。午後1時30分ごろ、列車は駅を離れた。救助隊員らは、列車と駅の壁の間に18分間体を押し付けていたパクさん、そして列車とプラットホームの間にいたハ容疑者を救助した。

近くの病院に搬送されたパクさんは、「後ろから強いショックを受けて落ちた。別の男性も一緒に落ちたと聞いたが、まるで記憶がない。何が起こったのか、今でも分からない」とたどたどしく話した。

 警察は、事件当時の状況が収められた5秒間の監視カメラの映像を基に、ハ容疑者を連行した。警察は「監視カメラが旧型で、事件が起こった場所とは距離が離れており(30メートル)、二人の顔が鮮明に映ってはいないが、乗客5-6人が立っている中で一人が駆け出すようにして前の人を押し、一緒に線路に落ちる場面を確保した」と語った。警察は、状況から見て後ろの人物がハ容疑者、前の人物がパクさんだと見ている。

 これに対しハ容疑者は、警察の取り調べで、「(パクさんを)突き飛ばしたことはなく、何も覚えていない」と供述した。警察によると、ハ容疑者は4年制大学の経済学科を卒業した後、繊維メーカーで2年間働いたが退職、それからは定職に就かず、昨年からは京畿道安山の考試院(受験生向けの貸し部屋)で一人暮らしをしながら日雇いの仕事をしていたという。

 事件を目撃したパクさんの知人ペク某さん(28)は、「事件の直前、ある男性が女性を押すのを見た。知らない人だろうと思ったが、後になって担架に乗せられた人がパクさんだと知り、とても驚いた」と語った。事件当時、薬水駅ではスクリーン・ドアが壁の部分だけ設置されており、ドアの部分はぽっかり開いたまま放置されていた。同駅では、施工業者が不渡りを出したことにより工事が3カ月間中断した状態だった。

 表蒼園(ピョ・チャンウォン)警察大行政学科教授(43)は、「アジア通貨危機以降、明確な動機がない犯罪がだんだん増えている。何らかの要因により希望や共同体意識を失った人物が、抑圧された怒りや劣等感を他人にぶつけるケースが多い」と語った。

http://www.chosunonline.com/news/20090825000064

http://www.chosunonline.com/news/20090825000065

原因は火病に尽きると思うんだけど!


0 件のコメント: